ベランダのキヌカラカサタケ属

今日はアメリカウラベニイロガワリのポイントに行こうかと考えていた。

が、山を歩いている途中で水がないことに気づき、戻ってきた。

見れたきのこはテングタケヤマドリタケモドキ、キッコウアワタケ、ツルタケなどなど。

 

帰ってくると、ベランダのカネノナルキの鉢にコガネキヌカラカサタケが出ていた

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ああ、出ているな、くらいに思って、放置していると

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倒れてしまった。

せっかくなので採取して簡単な記録をとっておくことにした

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子実体

 

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ひだ。

 

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かさ表面。ほぼ平滑・・。

 

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胞子は無色なのでフロキシンで染めてみた。壁は0.4 μm程度。

(5.3–)5.5–6.3(–6.6) × (3.6–)4–4.6(–4.5)  μm, (mean length = 5.87 ± 0.4, mean width = 4.29 ± 0.28, Q = (1.2–)1.3–1.5(–1.6), mean Q = 1.38 ± 0.14)

 

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メルツァーで封入すると赤く染まった。偽アミロイド。

 

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ついでに担子器も載せておく。4胞子性、(18.4–)19.2–22.6(–22.3) × (7.2–)7.3–8.5(–8.7)  μm, (mean length = 20.91 ± 1.74, mean width = 7.92 ± 0.62, Q = (2.1–)2.3–3.1(–3), mean Q = 2.66 ± 0.4)

 

さて、新菌類図鑑と比較してみると、なんと今日のきのこの方がずっと胞子が小さい。コガネキヌカラカサタケではなかった。。(´・_・`)

そしてツイッターで、小型の胞子をもつコガネキヌカラカサタケの近縁種でLeucocoprinus sulphurellusという種があることを教えていただいた(ありがとうございます)。

かさがほぼ平滑なこと、ひだに青変性があるのが特徴のようだ。

でも、今回の標本には青変性と側シスチジアが観察できなかったので、未知種の可能性もあるよう、、

 

植木鉢にはまだ幼菌があるのでこれからも少しの間は観察できそうだ。